郡上に赴任して、あっという間に8か月が過ぎてしまいました。
この間、7月7日の阿多岐ダム小水力発電の完工式、10月23日のめいほうトンネル(仮称)起工式は岐阜県知事出席のもと盛大に式典が挙行されました。
今年度は、これからも3月に濃飛横断自動車道・和良金山道路の供用開始が控えており、郡上管内においては近年にない大きなイベントが続く予定です。
これも一重に、私どものパートナーとして、地域を支えてこられた皆様のご努力の賜物と考えているところです。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。また、いよいよウインターシーズンが始まり、道路除雪等でもご苦労をお掛けいたします。これからも引き続きよろしくお願いいたします。
話が前後いたしますが、今回は、貴重な投稿の機会を頂きありがとうございます。この話を頂いた際には、仕事から離れた、楽しい話題でも提供しようかと考えていたのですが、11月に入り人身事故が立て続けに2件発生する非常事態となっておりますので、現場の安全対策の話題とさせて頂きます。
建設現場における事故削減になぜ県としてもここまで力を入れて取り組んでいるのか、その社会的背景については、様々な機会を通じてお伝えしているところですので今回は割愛いたします。
県としても書類削減を通じた現場環境の改善、必要な工期の確保、安全対策として必要な費用の計上、他現場の事故情報の迅速な共有などにより事故の削減に取り組んでいるところです。一方、現場におかれても、各種法令の順守を始め、日々のKY活動、安全パトロールなどにより現場事故撲滅に取り組んで頂いているところです。
しかしながら、今年度は県下において昨年同時期(技術検査課提供11月末現在未確定値)で1.65倍、43件もの現場事故が報告される異常な事態となっています。
郡上管内においては、既に昨年度を上回る3件の事故が発生しています。特に心配しているのは、11月4日と11月30日に作業に従事していた方が大怪我をされる事故が連続して発生し、特に30日の事故は一つ間違えば人命が失われた可能性もある重大事故であったという点です。
事故というものは、想定の範囲内では発生いたしません。常に想定外の現象が発生した際に起こっています。これは、過去の事故事例を分析した結果から、ほぼ100%の事故発生現場において、朝行うKY活動で、想定されていなかった内容で事故が発生していることからも明らかです。
我々の現場は、常に危険と隣り合わせの現場であり、ルールだけ守っていれば安全が確保されるという性格のものではありません。隣で口をあけている危険から少しでも遠ざかるためには、想定外をどれだけ想定内に出来るか、言い換えればどれだけ起こりうる事故を想定できるかにかかっています。そのために必要となる時間とコストは掛けるべきであると考えていますし、そのように職員の指導についても徹底してまいります。現場でご苦労されている皆様におかれても、他の事故事例を他山の石として頂く心構えを持っていただき、事故撲滅に地道に取り組んで頂くことを切にお願いするものです。
建設業に携わる皆様は、私どもの大切なパートナーであり、地域を支える仲間です。これから年末、年度末に向けて現場においても忙しい時期に突入してまいりますが、もうこれ以上、われわれの仲間が誰一人として怪我することなく、笑顔で家庭に帰れるよう、皆で力を合わせて取り組んでまいりましょう。
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